donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
あるよ。僕も。 なんか、意味もなく、 生きててゴメンなさいって、 思うこと。
僕は『僕の旅』を続ける。 折り目正しい、約束の結末。
花冷えで冷たい指先を摩(さす)りながら、 交番にたどり着いた。 僕は正直に道に迷ったことを 犬のお巡りさんに伝えた。
最近気づいたことがある。 春先の今、季節を先取るように、 ウチの庭には、綺麗な花が溢れている。 ウチの庭は季節を問わず、一年中、 何かの花が咲いているような気がする。 庭の手入れは母がやっている。 こ ...
窓際の溢れる光に ロシナンテII世が溺れながら、 寝返りを打つ。 のどかな昼下がりである。 何か、今日は気分が良い。 理由がはっきりしないが、 この曖昧な心地よい空気感のせいだろうか。 そんな理由など ...
「道理はあるにせよ、だ。」 星達は囁いた。 道理はちゃんとあるにせよ。 答えや正解なんてものは 決して、決して、 ひとつではないんじゃないかな。 そういうものは 一瞬、一瞬、 見え方の角度を変えるもの ...
〝ジユウ〟が連れてくる それぞれの、関わらない、 深い 夜の 底。 ひとりだけ 酔い醒めの 星空の匂い。 追い越してゆく終電が 生温い空気を対流させた。 複雑な風に包まれて、 明日、孤独な風見鶏。 追 ...
蜩(カナカナ)と山鳩の響きが 空に溶け、染み込んでゆく。 神聖な、夏の終わりの夕暮れ。
深い森。 迷い入る。 木洩れ陽(こもれび)が ひらひらと舞って 肩に止まった。
魔法。 銀色の満月が弾けとぶ、 星空のピンボール。 フリッパーをリズミカルに跳ね上げる。