donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
19世紀末。 ニューオーリンズ。 或る夜。 独りの男は 一雫(ひとしずく)の流れ星に 祈りの色を問われた。 虹色の翼。 ジャズが生まれた。
オープンテラス。 泡立ったカプチーノに 一枚の桜の花びらが 舞い降りるように。 奇跡的で、特別な瞬間。
海援隊の少年期という曲を エンドレスで聴きながら、 そういえば、と。 ふと、思った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 子供の頃。 気がつくと僕は。 〝独り〟だった。 友達がいなかった訳ではない。 ...
爆ぜるように 飛び散った種子(たね)が 花開く、巡り来る季節。 柔らかい日差しに 特別な優しい 〝時の揺らぎ〟。
たった今、床に落ちて 粉々になった筈のグラスが 時を遡(さかのぼ)るように、 ひとつになってゆく。
寒い夜の自画像と オリオンの二重星、リゲル。 デッサンを繰り返してきた 黒鉛に煤(すす)けた手が止まり、 冷ややかな月の光に浮かび上がる 白い肌に見惚れていた。 静寂が〝時〟という概念を飲み込み、 秒 ...
こんなに長いこと言葉を紡いで来て、 自分の才覚の無さに呆れた。
僕にたいしたことはできない。 すべてのひとを幸せにする魔法も知らない。 僕はダメなひと。 自分の非力さを思い知った。 いつか、僕は ビスケットの入ったポケットを叩けるような、 そんな人間になれるだろう ...
むつのはな。 あなたが降らせてと言ったから。 僕は自分が腕利きの マジシャンになれなかったことを悔やんだ。
君のこころと 僕のそれとは 何光年、離れているのだろう? 手を伸ばせば、触れられるような 嫋やかな君の長い髪が 潮騒に揺れていた。 あの瞬間。 あなたの横顔を 永遠に焼き付けたつもりでいたのに。