donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
左の瞼にキスをして。 僕は魔法をかけたんだ。 君は幸せになるんだ。 笑顔がよく似合う。
4回目の干支の誕生日を超えた。 こんな弱っちい僕だけど。 あの日。 君と繋いだ手が 温かかったから ここまでやって来れた。
蝋燭(ろうそく)のゆらめく光は 四角いささやかな部屋の壁に 優しく浸透してゆくようだった。 膨張する。圧が増していく。 光のシャボンが弾ける。 そして。反転。 突然、拓ける世界。光の海の中。 僕を形作 ...
innocent いたら怖いな。 伝説上の生き物。 アルビノのゴジラ。
時間はちゃんと確かに 流れているから。 置き去りにされていく心は 優しくも厳しくも麻痺してゆく。 そうやって迎えた〝今〟は 誰にとっても同じ密度で。 平等に。〝ある〟ということ。
誰にだって 誰かを想って 壊れそうな夜がある。
もし再会なんてあるんなら、 それはあなたからの赦し、 僕が望めることじゃない。
静かな月の夜でした。 ピアノの階段を登ると 柔らかな鈍色の雲の上は 蒼白いひんやりした光に覆われ。 ただ降りすさむ静けさと どこか神秘的な空気だけが 美しい世界のバランスを保っていた。 「ねぇ」と少女 ...
傘を叩く雨音があまりにも響いたので 僕の意識は遠い郷愁の甘さに滲んでいった。 違うんだ。 それを悲しみという色で汚してしまうのは。 きっとそれこそ 〝すべて〟を台無しにしてしまう。 ただ。アンニュイな ...
差し込んだ光は 部屋の反対側に向かう頃には 閉じた空気に馴染んでいた。 用意された椅子に腰掛けると 静寂に響いていた時計の音も その概念と共に溶けて消えた。 目の前の机には果物が置かれている。 どこか ...