donkihote

情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。

すこし虚言癖がある。



ロシナンテⅡ世。通称、R2。

鈍崎邦定の飼い猫。相棒。

オッドアイの白猫。

鈍色の天(そら)を引き裂いて

鈍色の天(そら)を引き裂いて 雷鳴が轟いた。 急に降り出した激しい雨は 曖昧になっていた無機質な街の輪郭を クッキリと浮き上がらせた。

春先。

春先。 窓際のベッド。 暖かな陽だまりのなかで、 R2が丸まって眠っている。 その幸せそうな光景を見て、 なんだか羨ましくなってしまって。 その横で、僕も丸まってみた。 このところ、孤独に慣れて。 シ ...

「週末は残念ながら。

「週末は残念ながら。  花曇りが続くでしょう。」 今朝のお天気キャスターは そんなことを言っていた。 今にも降り出しそうな鈍色の空の下。 僕は甘く、湿った空気を吸い込んだ。 なにか。。。 えも言われぬ ...

強く抱きしめ合う。

強く抱きしめ合う。 僕が今、生きているということに なんの意味もかぶせてほしくなかった。 歩んできた過去がどんなだろうと 待ち受ける未来がどんなだろうと この36℃の生身の体だけが。 今を生きているこ ...

やはり

やはり 失われた時代だったのだろう。 上質な行間を持つ文化が埋もれていき、 上っ面だけのしりとりのような言葉だけが 街のショーウィンドウには飾られていた。 なんとなく、それに気づいた 豚の丸焼きのよう ...

目を瞑る。

目を瞑る。 呼吸を整え 切っ先を喉元に定める。 息遣いを読みとって 間合いをつめる。

厚み1/2。

厚み1/2。 バックスピンをかけた手球が おこすアクション。 渇いた音が響き。 90°に滑って、落ちる。 No.9。 今夜は俺の勝ち。 あいつの奢りで呑む モスコミュールの美味さったらないね。

満月の

満月の 蒼白い光の夜に 時折り、 悲しみが波のように押し寄せる。 遠い… 潮騒が聞こえる。 すこし広くなった部屋。 めぐる季節。

ぼんやりと空を

ぼんやりと空を見上げる。 ぼんやりと胸に手を当てる。 空は動いている。 僕は動いている。 空と僕がつながる。

僕の知らない

僕の知らない何処かの街で あなたがたくさんの人に 愛し愛されて生きていることを。。。 そんなことを想像して、祈って。。。 またはじまる新しい朝。 すべての可能性を秘めながらも。 オートマチックに。無機 ...