donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
あなたの笑ったときの記憶だけが 色をもっていて。。。
真っ暗闇。 冷たい雨だけが形作っていく 『私』というシルエット。
悲しみという海を漂うクラゲ。
淡雪ように。 君の手のひらのうえで 消えてしまえたら。。。 君の温度で 溶けてしまえたら。。。
〝マダトキドキフイニキエテシマイタクナル〟 あのころの彼女は 不意に表情を曇らすことがあって。 鈍感なだけの僕は そんな彼女をなんとか笑顔にしたくて。 でも。アレって。 僕のせいだったんだよね。 僕に ...
まるで。 絹の織物に染料が染みてゆくように。 その朝の空は 曇天から徐々に晴れ渡っていった。 それはあまりにもみごとなものだった。
どれだけ君を傷つけても こんな想いになるのは 君しかいなくて。
そうやって。悲しみを数えたら。 僕等は優しい眠りに就けるのだろうか?
居間の扇風機は 一定周波のホワイトノイズを産み出しながら。 部屋の重く湿った空気を掻き回していた。
まるで。 舞い降りる雪のように。 記憶の中の。君とのくちづけは。 色も。音も。持っていない。 そして。。。 思い出すたび。胸が苦しい。