donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
〝決めてしまったひと〟の強さも、弱さも。
その日。 彼女は鼻頭にできた 彼女いわく〝めんちょ〟というものを ひどく気にしていた。 顔の中心にできる〝めんちょ〟は 命に関わると。 ごめん。 僕は妙に深刻そうなきみを見て、 密かに、かわいいなと ...
筆触分割。 それは〝人生〟という一枚の絵画の 絶妙な光(あかるさ・新鮮さ・ViViDさ)だった。 神様の配色。 虹色の、世界の、存在の輪郭。 (混ぜ過ぎると白くなったり、暗くなったりするのだ。) なん ...
あの頃。 リップスティックを塗る 彼女の艶やかな唇と仕草に 妙にドキドキしていた。
筆触分割という絵画の手法を知って。 世界の視(み)え方、捉え方がすこし変わった。 神様の配色(色の配置)。 すべてはすべてに通ずる。 もっと色々な、面白いことを知りたい。 いろいろな真理を感じたい。
巨大な影を引き摺って。 孤独な。時代の道化が その舌の根も乾かぬ内に 捲(まく)し立てる戯言(ざれごと)。
僕の〝本当〟は あなたを抱きしめ あなたに抱きしめられた。 あのときだけ。
中途半端な アーティストなんて。 クソだと思った。 と同時に 振り切った表現者は、 新しく産まれるために 平気で死んでゆく気狂い(きちがい) のような何かを抱えているようにも。 結局。 幸せなんかは ...
虹色のスペクトル。 幾多の光線が交差し、 乱反射する空に。 撥条(ゼンマイ)の 捩子(ねじ)を巻く音が ゆっくりと響いていた。 アダムとイヴが口にした果実の種子は その固い芽をほどかなかったのだろうか ...
或いは。 現実は厳しいかもしれない。 夢は叶わないかもしれない。 でも。 人生は、世界は、素晴らしい。 それだけで 〝生きる〟価値がある。