donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
師。 まるで。 空でも抱きしめているような。 そんな人に見えた。 その瞳(め)の色が好きだった。
鍵盤のむこうに 透けて見えたのは あの日の空だった。
手を伸ばして。 その空を 感じられる。 かけがえのない仲間だった。
すれ違う。 彼女の、 あの時の、あの感覚に。 あの空の〝痛み〟に。 未(いま)だ。 追いつけずにいる。
雷鳴は 目紛(めまぐる)しく。 変わるだろう。空を。 予感させた。
言葉(想い)は 生きてきた季節と。 見てきた景色と。 リンクしてしまうものだから。 タイパなんて言って、 盲目になってしまう人には 感じられない感覚もあるのだ、とは思う。 なにが 正解かって。きっと。 ...
小さな森の 苔むす道を。 分け入って、 分け入って、 開かれた。 空の見える丘。
あなたの名前を囁いた。 フルネームで呼んで。 あなたに相応しい。 素敵な名前だな。と改めて思った。
眼を閉じた。 くるりと。暗闇は、回り出した。 何億光年。何京光年。向こうから。 ニュートリノの素粒子が。 感覚だけの。きっと在るだろう。僕の身体に。 降り注ぎ。突き抜けていった。
今。何かを入れておかないと駄目だ。 ただでさえ。才能も何もないのに。 そのうち。 〝からっぽ〟な物しか出せなくなる。 一種の焦りの様なものだった。