donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
悲しみは「カラリ」と音がした。
お気に召しましたか? 悲しい恋の砂糖漬けの味は。 その女性のギャルソンは ナプキンを片手に深々とお辞儀をした。 なかなかの年代物ですし。 あまり出回らない、 珍しい素材が手に入りましたので。 口いっぱ ...
青空に見つめられたような気がして。 手を伸ばしてみたんだ。 なんだか。遠近感がバグって。 手を縁取っていた青が迫ってくる。 それは旧約聖書の創世の大洪水のように ありとあらゆるものを飲み込む青い渦にな ...
雲は流れている。 記憶も。その意味も。あなたへの想いも。 夕暮れのオレンジから夕闇の藍へ 緩やかにグラジエントするように。 ゆっくりと変化していた。 それは『時』の 厳しくも、優しい魔法だった。
あなたが冷たい雨に濡れるなら、 僕があなたの傘になろう。
水仙の花の蕾が 春の雨に解(ほど)け始めていた。
くだらないことで明日を占って。 勝手に落ち込んでいた。
ある数学者は云った。 僕等は『愛』を証明する記号。
幼かった。 鈍感だった。 〝『普通』だ。〟と思っていた。。。 普通が普通であるために 脈々と、昔々から 流された。汗や、涙や、血は、 傷つき、痛み、失われた犠牲は、 きっと。 〝普通じゃない。〟〝簡単 ...
藍色の天空に 張り巡らされた星座は。 まるで蜘蛛の糸にとどまる雫のように、 キラキラと震えながら瞬(またた)いた。