donkihote

情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。

すこし虚言癖がある。



ロシナンテⅡ世。通称、R2。

鈍崎邦定の飼い猫。相棒。

オッドアイの白猫。

夏の日。

夏の日。 レースのカーテンが 風にあそぶさまを、 R2はじっと見ていた。 その光景をまた、 引いた視界で見ていた僕は。 まるで。 神さまがくれた〝調和〟のように感じた。 それはつまりそういうことなんだ ...

知らない他人(ひと)の顔をして。

知らない他人(ひと)の顔をして。 明け残る月の、その白き柔肌を。 明け残る月の、その白き柔肌を。 愛おしさが込み上げて。 胸が熱くなって。 音もなく、ただ溢れる涙。 消えてしまわないように。 おそるお ...

山鳩の鳴き声

山鳩の鳴き声の優しい響きは。 明け残る真白い半月と共に。 境目のない青白い時間を漂っていた。

その夜。

その夜。 僕とR2は星を見上げて、 横になっていた。 宵闇がその深さを増す頃になると 月が近づいてきて、囁くような声で。 語り出した秘密。

優しい、その記憶は。

優しい、その記憶は。 えもいわれぬ、懐かしい匂いを伴った。 それは。 幻のような。ひとつの物語のような。 特別な、幸せな、白昼夢。Tripだった。

明日、君に吹く風が

明日、君に吹く風が 心地よいものでありますように。

師。

師。 まるで。 空でも抱きしめているような。 そんな人に見えた。 その瞳(め)の色が好きだった。

鍵盤のむこうに

鍵盤のむこうに 透けて見えたのは あの日の空だった。

手を伸ばして。

手を伸ばして。 その空を 感じられる。 かけがえのない仲間だった。

すれ違う。

すれ違う。 彼女の、 あの時の、あの感覚に。 あの空の〝痛み〟に。 未(いま)だ。 追いつけずにいる。