donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
蜩(カナカナ)と山鳩の響きが 空に溶け、染み込んでゆく。 神聖な、夏の終わりの夕暮れ。
深い森。 迷い入る。 木洩れ陽(こもれび)が ひらひらと舞って 肩に止まった。
魔法。 銀色の満月が弾けとぶ、 星空のピンボール。 フリッパーをリズミカルに跳ね上げる。
クリームソーダと 宇宙って同義語だったっけ。
真っ暗闇を進む その一歩から広がる波紋。 変わる。確かに。
くぐり抜けたと思ったドアの数々。 繰り返しの迷路。 人生で得られる鍵の束。 逢いたいと星座の涙。
季節は巡るもの。 虹色のクジラが 青空にぷかぷかと浮かぶ、 その『絶望』を 飲み込もうとしている。 病室の開け放たれた窓から 桜の花びらがひらひらと舞い込んだ。 宝石のような綺麗な瞳(め)をした黒猫が ...
聖者になれない、 愚かな、私。 時々、両の眼(まなこ)を 見開いてしまう。 すべては 両刃の剣(もろはのつるぎ)。 愛という 慈悲に溢れた優しさと、 其処に根付く深い病巣。 ただ それでも 信じていた ...
堪え性もなく、 根を持たず、 流れるように生きてきた。 ここも僕の居場所ではない。 所詮、僕は何処でも厄介者だから。
世界は調和のなかにある。 だが、その生きづらさ。 昔、この国にも、 無秩序でしたたかな、 たくましさが 許されていた時代があった。