donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
空がうねる。 繰り返される暗闇の細胞分裂。 くびれを昇っていく一粒の砂。 響き広がる存在の波紋。 内なるヒカリの胎動。 そして 月夜の晩に、ボタンがひとつ。
とらね きさむ さん がすこし変わった人の名前だな と思っていた頃 僕は小さな片恋をした。 どこさ へきさえん さん がどうやらこれは人の名前ではないな と気がついた頃 その恋は終わった。
痺れた右腕をさすりながら 寝室を出た。 二人分のコーヒーを淹れ、 強い日差しを部屋に入れる。 ゆるい午後と幸せの余韻。
『星月夜』の渦巻く点描の光。 散りばめられた凸凹は 永遠にほどけない魂の機微。 痛いくらい真っ直ぐな瞳で対峙した おなじ空を生きる僕達は なにを感じて、 どう生きる?
僕は幸せだ。 神様に愛されている。 今はそう思っている。 時代の犠牲にされそうになった時、 いろいろな事柄を逆恨みし、 怒りを撒き散らした。 そんな僕を 神様は許してくれた。 ちゃんと愛する人たちに ...
光が射し込みはじめた部屋に 槇原敬之さんの『朝が来るよ。』が響いている。 冷たいフロアの上でロシナンテII世が 猫じゃらしと取っ組み合いをしている。 こんな時間を『幸福』というのだろう。 ハブラシくわ ...
さらりさらさら 成り行きで さらりさらさら 心のままに
空だけが優しかった。 その表情に同じ瞬間はなく、 ときに厳しく、ときに微笑み、ときに涙したが、 空だけがいつも平等に空でありつづけてくれた。 つらいときも、すぐそばで、 それが本当に、 それこそが、本 ...
その悲しみを その苦しさを 怒りというかたちで 人にぶつけて どうする? どうなる?
沙羅(しゃら)の樹が根をはる あの果てしない蒼穹を 白い翼が昇ってゆく。 足元の揺るがない大地からは 精密な歯車やカラクリの音が震える。 カタッコトッ。 悠久の理(ことわり)がつつみこむ、 懐かしい温 ...