donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
孤独という白い部屋を 涙がピンボールのように 跳ね回っていた。 上下左右後前(じょうげさゆううしろまえ) もうすべてが わからなくなっている。 僕は僕という意識の一点、 或いは融解してしまった全体で。 ...
うらぶれた街の喫茶店。 漂う氷がグラスに当たる、 涼し気な音が響きわたった。 そして夏の魔法は始まった。
その冴えない初老の教員は言った。 「あの夏があるから生きてゆける。 そんな夏を過ごしてください。」
「天才はいない。」 確かそんな広告があった。 残念だけど、天才はいる。 ある程度生きて来て、 僕はそう思っている。 努力に対する 伸びの「倍率」が確かに違う、 才能のある人は、いる。 でも、というか、 ...
人生なんて あっちゅう間のかりそめな泡沫。 表現者なんて口先ばかりの、 ちょっと上手な嘘つきにすぎない。 そう思うことも正直あるのです。 でも、 そればかりじゃないと 信じているので 続けています。 ...
その朝、二度寝の幸せについて考えながら TVの前、気象予報士の棒を追う幼いロシナンテII世を見ていた。 日頃の運動不足が最近、お腹周りに現れ始めている。 きっと、こんな僕に大それたことはできない。 僕 ...
いにしえからの魔法が 僕達を呪っても…、 信じよう。 きっと乗り越えられる。 僕達には 手を取り合って 明日の光を創るチカラがある。
8月15日。 送り火の煙がたなびく夏の夕空を 精霊蜻蛉がジグザグに飛び交う。 遠くに響くカナカナの寂しさは 終わろうとしている夏の記憶を鮮明にする。 「明日、あの人に逢いたい。」 永遠に叶わないささや ...
夏の終わりを告げる花火が漆黒の空に爆ぜる。 生暖かい熱帯夜の空気が震える。 えもいわれぬ余韻に包まれ、辿る帰り道。 この夏を忘れない。 二度と帰らない。 みんなといた夏。
どんな理論で 争いを始めようが、 戦禍で泣いている 少女の映像を見た時、 手を差し伸べたくなってしまう、 涙が溢れてしまう、 その衝動こそが、 『ひと』なのだ。