donkihote
情緒不安定な、冴えない、ハゲたおっさん。
すこし虚言癖がある。
ロシナンテⅡ世。通称、R2。
鈍崎邦定の飼い猫。相棒。
オッドアイの白猫。
或いは、勘がよかったのか。 或いは、支離滅裂で 気が狂っていたのか。 僕は眼を瞑り、 切先(きっさき)を定め、 その暗闇を睨み返した。
吹雪(ふぶ)いていた。 視界は悪く、 雪は降り積もっていた。 降り積もって、足を取られた。 「そこにどれだけの意味がある?」 一歩、一歩。重くなる足を進めた。 「そこにどれだけの意味がある?」 或いは ...
ひとしきり泣いた。 ひとしきり泣いて、 静かに寝息を立てた。
色を置いた。 水彩の絵の具が 水に滲むように パッと広がっていった。 〝想い〟が芽生えるということの 『奇跡』。
つぎの日。 僕は泣いていた。 つじつまとか、 理屈とか、 もう。 なにがなんだか わからなくなっていて。 それでも 涙は止まらなかった。
本当は、僕には生きている理由なんかもうこれっぽっちもなく、ただ心臓が勝手に動いているから、呼吸が続くから、活動をしつづけているような気になることがある。そんな僕の横にR2は丸まった。
あなたの夢を見た。 一日中。 虚ろなまま 日が暮れた。 夢の中で 僕はあなたと 笑い合っていた。 幸せだった。 やすらぎ
ミクロがマクロを産む 永遠のループ。 地球という一粒の細胞の上で、 あなたと出逢った。
この感情の名前はわからないけれど。 貴女を想うと 泣いて、喚(わめ)き散らして、 暴れたくなる時だって。
ーーーーーーーーーーーーーーー みんな、一人一人、違いますよ。 そして、みんな一緒ですよ。 「それってなんか、おかしくねぇ?」 ってこと、多くないですか? ーーーーーーーーーーーーーーー