青空

スニーカーに入った砂を

スニーカーに入った砂を気にしながら

潮騒を聴いた季節はずれの海。

今も鮮明に焼き付いた横顔は

他のどんな記憶とも違っていて

少し特別な色を纏っている。

あなたは笑うだろうか。

僕は笑ってしまった。

感情ですら日々薄れてゆくというのに

あのときのあなたの横顔を思い出すたび

すべての言葉は意味を失くしてしまう。



-青空