星空

竪琴を奏でるような

竪琴を奏でるような

繊細な手つきで

夜を手繰り寄せて


南天の葉から

玉のような夜露が

溢れた。


開いたままの

シャッターで撮った

星空の写真のように

時間が止まって

時間が流れて

一点を中心に

光が弧を描いた。

なんとなく

其処にあなたがいる

そんな気がした。


天を横切る

涙が一縷。

浮かんでは消え。

浮かんでは消え。



-星空