茜空

独り乗り用の

独り乗り用の一艇の舟が

水の上に浮かんでいるとします。

その舟には決定的な〝穴〟があって。

どんどん水が入ってきて。

たぶん、沈んでしまう。

僕は〝運悪く〟そんな舟に乗っていて。

〝運良く〟その手にはバケツがあって。

そのてもちのバケツで、沈まないように、必死になって〝水〟を掻き出しているんです。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 詩を書いていると、こんな錯覚に陥いることがあるんです。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

おまけに。哀しいことに。

そのバケツにも〝穴〟があいているというオチもありまして。

きっと。救われない。笑。



-茜空