交錯する複雑な風に囲まれて、
立っているだけで精一杯だった。
まるで竜巻の中心にいて、
科学とか常識とかを無視して、
ポツンとやはり、僕は僕。
嘘やフィクションは結局
僕を何処にも運んではいかなかった。
それは厳しさでもあったし、
或いは優しさでもあった。
愛も変わらず。
僕は祈り、詩(うた)を紡いだ。
それはひとつの完結した幸福だった。
真実も嘘も何もかも引きずり回して、
秒針は物凄いうねりをあげ、まわり続ける。
そうやって僕は
数多(あまた)ある星のひとつ。
数多(あまた)ある星のひとつ。