星空

交錯する複雑な風に囲まれて、

交錯する複雑な風に囲まれて、

立っているだけで精一杯だった。

まるで竜巻の中心にいて、

科学とか常識とかを無視して、

ポツンとやはり、僕は僕。

嘘やフィクションは結局

僕を何処にも運んではいかなかった。

それは厳しさでもあったし、

或いは優しさでもあった。

愛も変わらず。

僕は祈り、詩(うた)を紡いだ。

それはひとつの完結した幸福だった。

真実も嘘も何もかも引きずり回して、

秒針は物凄いうねりをあげ、まわり続ける。

そうやって僕は

数多(あまた)ある星のひとつ。

数多(あまた)ある星のひとつ。



-星空