茜空

キリトリ線をたどって、

キリトリ線をたどって、

切り取れない想い出に気がつく。

パレットで混ぜ合わされた色は、

あの時抱えていた感情に似ていた。

あの空はどんな色?

あのひとの瞳に映る空はどんな色?

躊躇(ためら)いつつ

彼女の翼の付け根を撫でて、

悲しみの意味を知った。



-茜空