星空

孤独な月夜。

孤独な月夜。

合わせ鏡の中

どれが本当の自分か?

わからなくなった僕は

分裂していく自分に

激しい吐き気を覚えた。

遠去かるきれぎれの意識で

正気(あちらがわ)と狂気(こちらがわ)の

とめどなく渦巻くFlash。

七杯目のジントニックがいけなかったのか。

それとも持って生まれた自分の弱さか。

悲しみは潰れた空き缶のカタチをしていた。

冷たいアスファルトを背負って、

ネオンの隙間を疾った流星は

一筋の眼閃(がんせん)を残した。



-星空