結局。
この道しかないんだけれど。
十代の頃から。
なんとなく。
この道を独り歩んでゆくと決めてから。
何人もの。
似たような匂いというか
瞳の色を持った人達から。
その下山者から。
幾度となく。
忠告を受け。
覚悟を問われた。
「この道は。
生きながら、死んでいく道。
孤独を背負い、
その苦しみに耐える日々だと。
万が一の、もしものもしも。
成功することがあっても。
竜宮城に居るかのように。
空しいもの。
誰一人、幸せにしないと。
〝業〟を通すだけの〝鬼〟の道だと。」
でも。
『運命』も後押ししてしまって。
この不浄の身体を流れる血が
抑えきれない、その熱が
〝私〟を赦してくれない。