澱んでいた時間。
様々な大切なものを。
一遍に失くし。
ついてないことも。
止まない雨のように目白押し。
閉ざされた。或いは。
自分で閉ざしていった孤独の中で。
出口が見つからない迷路を。
方向すら。上下左右すらわからなくなって。
疲れて眠りに落ちるほど暴れて。。。
弱い〝僕〟は〝僕〟を保てなくなっていた。
ケルアックの『路上』を鞄に積めて。
毎晩。夜の街で。
阿保みたいに呑んで。自暴自棄になって。
もう。流れない涙の代わりに。
吐瀉物を吐き散らして。
目もあてられなかった。
ネオンのきらめく街の虚像に。
命を落とさないで。
それだけで。ツイていた。
大馬鹿野郎で投げやりだったその頃の僕は。
その時はそれでもいいと。
或いは。半分くらいは。それを望んでいた。