HOME > 星空 > 星空 曇天の鈍色の空にも 2022年3月9日 曇天の鈍色の空にも ちゃんと意味があって、 どの瞬間も かけがえもなく、とても大切で、 だからこその明日なのだと、 僕は目線を前にやった。 街には誰にも気にかけて貰えない街灯が灯り、 急ぎ足の雑踏に色とりどりの傘の花が ほころび始めていた。 そういえば、 彼女は雨が嫌いだと言っていた。 僕はそんな彼女と二人だけの 素敵な雨の日の思い出を 一緒に作りたいと思った。 ひとつの季節が過ぎ去ろうとしていた。 Twitter Share Pocket Hatena LINE URLコピー -星空