青空

天井から、

天井から、

ふんわりと降りてくる、

ましろい球体。

差し出した両の掌(てのひら)に触れた瞬間、

はじけて、すべてを呑み込んだ。

そして、産まれた

白の空間(せかい)。

反転する、同居する、どこまでも深い漆黒。

これはボクの祈りじゃない。

こんなものボクは望んじゃいない。

たった一人の、知恵のない愚か者が、

イキがっただけでは、

カブこうとしただけでは、

きっと、変わらない。

僕はいいや。いまは。

宇宙になんか行けなくても。

大きな家に住めなくとも。

カッコイイ、スーパーカーに乗れなくとも。

進化には大事なことかもしれないけど…。

ちょっといい服は着たいけど。

ちょっとリッチな

クリームあんみつを食べたい気分だけど。

それがすべてじゃない気もするし。

僕も無責任な、ダメな、ひどい虫けらだけど。

僕も富を甘受してるだけの、有罪者だけど。

ダメだ。考えれば、考えるほど、

わかんねぇや。

ただ、ただ、

笑って欲しいんだ、あのひとにも。

…そんな人がたくさんいたら?

そして

僕達はせかいを変えられるという事実。

僕達がせかいを創っているという事実。

僕達がせかいだという事実。

革命者はいつも惨殺される運命だとしても。

僕はどうだろう?と怯えていても。僕は、

虹がみたい。



-青空