星空

君が巻いてくれたマフラーに。

君が巻いてくれたマフラーに。

肌触りの良い、温かい優しさに甘えて。

木枯らしをやり過ごした。

雪の降らない聖夜に

ふくれっつらの君の頬は

リスかなにかのそれを連想させ、

僕を笑わせた。

長くなった夜と寒空は

君を抱きしめる口実になって。

その頃の僕は冬が好きだった。

二人の想像力が冬の街に

鮮やかな花を咲かせていった。



-星空