青空

アルテミスが星空に

アルテミスが星空に向けて放った矢から

滴り落ちた血よりも紅いワインを飲み干す。

優劣をつけられない残酷さを

今の時代だって持ちうる現実と

自身の鈍感さを呪う鬱屈。

あなたを想えば想うほど

脚を取られたぬかるみは深く、

あなたが背負った苦しみより

深い罰を、と欲す自己満足。

滅してしまいたい

中途半端なこの身体と悶える魂。

あの積乱雲の中を渦巻く風は

どれだけ心を傷つけてくれるのだろうか?



-青空