どちらが先か?はわからない。
裏切られ、裏切っていたことに気づいてから、
1ヶ月間、まともに眠ることができなかった。
乱れようとする感情を
無理やり抑えつけ、
様々なことを客観視して想像し、予測した。
ペシミストでなく、
かと言って、オプティミストでもない僕は、
その時、そのおおよそを、ただ受け入れ、
覚悟した。
それが落ち着いているように
見えてしまったのかもしれない。
僕の、そういうところを
気に入らなかったり、
怪物でも見るように怖がったり、
同情はするけど、厄介だ、と思った人はみんな、
距離を置いた。
それを察した僕は更に、
周りに遠慮をしたり、
取り返しがつかないくらい
深く傷つかないように、
自然に独りでいるようになった。
20代の始まりはこんなだった。
正直、あの時期、よく耐えたなと思っている。
うまい距離感で支えてくれた人がいたなと、
とても感謝している。
40代前半、
もう、それが辛いという感情も薄れていた。